Last Modified: 3/27/2003
行動報告
一覧に戻る
2/14〜16/2003
WTO非公式閣僚会議抗議行動
2月14日から16日まで東京・日比谷の帝国ホテルで行われたWTO(世界貿易機関)の非公式閣僚会議に対して、ACAはATTAC
JAPANが呼びかけた「WTOは誰のため?東京行動実行委員会」に参加して、三日間のたたかいを貫徹した。
【2月14日】
八丁堀にある東京労働スクエア大ホールにて行われたシンポジウム『命と暮らしは売り物ではない WTOは誰のため?』には、農家、労働組合、グローバリゼーションの問題に関わるNGOら500人の仲間が参加した。北海道農民連盟、郵政全労協、日本消費者連盟の仲間らがそれぞれの立場から、新自由主義による農業の破壊、公共サービスの破壊、遺伝子組換え食品の危険性などを訴え、WTO
への抵抗を呼びかけた。また、衆議院議員の川田悦子さんは、エイズやその他諸々の病に苦しむ第三世界の人々が、薬を入手できない世界のシステムを変えていく必要性について訴えた(会場には各団体の旗・横断幕とともにACAの仲間が作成した「これ以上、第三世界の人々を殺すな!WTO・製薬企業・先進国による医薬品の独占・コントロールを許さない!」と書かれた11mもの大横断幕も飾られた)。
海外ゲストからのアピールとして、タイから来日したウォルデン・ベローさん(グローバリゼーションについて第三世界の立場から調査する団体フォーカス・オン・
ザ・グローバルサウスのアナリスト)は、WTOというなんの正当性もない組織が先進国と多国籍企業に奉仕するルールを作り上げることがそもそもの問題であり、「シアトル」の再現によってWTOを分裂させ、麻痺させ、解体しようと訴えた。
韓国農民の立場からカン・ビョンギさん(全国農民会総連盟政策委員長)はコメの自由化、そして新自由主義とWTOに反対する日韓、そして世界的な農民の連帯の必要性を訴えた。
シンポジウムは、最後にアメリカによるイラク攻撃に反対する決議を上げ、参加者全員で「団結ガンバロー」と拳を突き上げて、15、16日の行動への結集を確認した。
【2月15日】
日比谷野外音楽堂において農協、漁協らが呼びかけた「WTO国際市民集会」が行われ、農家を中心に1万人が参加した。韓国の農家も100名以上の参加(大韓国旗がはためく後ろには「根性」と書かれた日の丸ハチマキを締めた日本の農家の一団が陣取っ
ているという不思議な光景も現出した)、実行委員会は60名の参加。
集会は農作物の関税一律引き下げによる農業の破壊と、大資本の経営する田畑で作られる遺伝子組換え食品が国内の農産物にとって代わろうとする狙いの危険性を訴え、農家・漁業者と消費者がともに「公正で公平な国際ルール」を求めていこう、とアピールした。数十台のトラクターを先頭に帝国ホテルの100mほど脇を横切ってデモ
行進を行い、実行委の仲間たちは「WTOはそもそもいらない!」とアピールした。
【2月16日】
朝9時に日比谷公園に集合して、隣接する帝国ホテルに対して25名が抗議行動を行っ た。警官隊は、抗議団を日比谷公園から出さず、やむなく警官隊の頭越しにプラカード、横断幕を掲げ「WTOはいらない」「密室で世界のルールを決めるな」とアピー
ル。99年に大抗議行動によって包囲され決裂したWTOシアトル会議や2001年のジェ バ・サミット以降、このような「国際会議」が先進国の首都や都会から叩き出されて
いくなかで、日本においては首都の都心で平然と行われるという現実に悔しい思いが する。
11時から、銀座・数寄屋橋においてWTOの危険を訴えるビラまき・情宣活動を行った。仲間たちは、ひたいに「WTO」と書かれたサタンの衣装を先頭にプラカード、太鼓が連なって「STOP!STOP!WTO!」と拍子をつけながら、歩道を練り歩く。そのアピール効果もあってか、雨中にもかかわらず500枚のビラが完パケした。
13時からは京橋にある水谷橋公園において、集会が行われた。WTOの会場を日本政府が徹底的に隠していたこともあり、急遽当初の渋谷から銀座にこのデモの場所を変え、またみぞれまじりの強い雨にもかかわらず80名が参加した。
ATTAC JAPANの田中徹二さんから、前日のWTO会場における日本外務省への申し入れの様子が報告された。当初は外務大臣・川口が直接応対するという話だったが、結局は川口は現れず、そしてウォルデン・ベローさんは「WTOの非公式会議は極度に非民主的で存在そのものが違法である」と訴え、14日のシンポジウムで確認した要請文を手渡したことが報告された。
デモは雨の銀座で元気よく「WTO NO!」とアピール。帝国ホテルが見える日比谷通りでは、会場に向けてシュプレヒコールを叩きつけ、解散地点の日比谷公園では、デモ隊は帝国ホテルのまん前に再度登場し「WTOはいらない」「先進国・多国籍業のやりたい放題反対」「新自由主義のグローバル化反対」「平和と人権のグローバル化を勝
ちとろう」とシュプレヒコールを浴びせ掛けた。
こうして、三日間のたたかいを終えたわけだが、反グローバリゼーションの世界的な高揚と比べれば、いまさらながら極少数のたたかいしか作れなかったし、その内容も厳密に評価、総括しなければならないことも多い。
しかし現実社会での失業率の増大、農漁業の破壊と荒廃など、わたしたちの行動と結びつき得る人々は増大する一方であることもたしかだ。
これからの時代はますます、たたかうこと以外に人間らしい生活を保証するものなどなにもない。そして第三世界においては、たたかいは多くの人々の生死と直結しているということも忘れることは出来ない。私たちのたたかいは、「生活防衛=現状維持」を越える世界的なつながりと未来ビジョンを指し示すものを目指していかなけれ
ばならないだろう。
(F)

|